Japanese
English
今月の主題 Helicobacter pylori陰性胃癌
序説
Helicobacter pylori陰性胃癌
Introduction
飯石 浩康
1
Hiroyasu Iishi
1
1大阪府立成人病センター消化管内科
キーワード:
H. pylori陰性胃癌
,
印環細胞癌
,
胃底腺型胃癌
Keyword:
H. pylori陰性胃癌
,
印環細胞癌
,
胃底腺型胃癌
pp.831-833
発行日 2014年5月25日
Published Date 2014/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403114170
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はじめに
1983年にHelicobacter pylori(H. pylori)の存在が報告1)されてから約30年,さらに1994年にH. pyloriが胃の“definite carcinogen”と認定2)されてから20年が経過した.これまでH. pylori感染大国であったわが国も,やっと若年者を中心として保菌者が減少し,あと20年もすれば胃癌の少ない欧米先進国並みになると予想されている3).その頃にはおそらく,胃癌の診療現場は現在と様変わりし,また胃癌の頻度や病型,組織型も現在とは大きく異なり,それに伴って検診システムや診断方法,治療法の選択に関しての再評価が必要になっているであろう.そこで,時代の移行期にある現時点において胃癌の将来像を見据えることを目的に,本特集「Helicobacter pylori陰性胃癌」を企画した.
なお,H. pyloriが関与しない胃癌としては,Epstein Barr virus関連胃癌,A型胃炎に発生する胃癌,家族性に発生するhereditary diffuse gastric cancerがよく知られているが,本特集ではH. pylori非感染胃粘膜に発生した通常型胃癌のみを対象とした.
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