画像診断レクチャー
X線造影検査について―食道領域の視点から逆行性小腸X線造影の実際
野村 昌史
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
pp.512-518
発行日 2013年4月25日
Published Date 2013/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113783
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はじめに
小腸の検査は,以前はX線検査の独壇場であったが,最近では内視鏡検査(カプセル内視鏡,バルーン内視鏡)が主流となっている.しかし,内視鏡検査は細かな観察には優れているが,広範な病変の全体像を把握するには不向きであり,また,内視鏡が通過しない狭窄の先を評価するには無力である.このような状況においては,依然としてX線検査の診断的価値は高く,小腸疾患に携わる臨床医にとって,X線検査は現在でも習熟しておくべき検査手技である.
小腸X線検査には,小腸を口側から肛門側に向かって順行性に造影する方法と,肛門側から口側に向かって逆行性に造影する方法があり,本稿では後者の逆行性小腸X線造影の実際について解説する.
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