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JDDW(Japan Digestive Disease Week)2012は10月10日(水)~13日(土)までの4日間,神戸国際展示場,神戸ポートピアホテル,神戸国際会議場において開催された.多くの参加者があり,どの会場も盛況で非常に活発な学会週間となった.JDDWとして20回目の節目となる大会であり,山中伸弥先生(京都大学iPS細胞研究所)による記念講演も企画されていたが,残念ながらノーベル賞受賞によりキャンセルとなってしまった.それでも代役を務められた青井貴之先生の話は大変興味深く,今話題のiPS細胞に関する見識を深めることができた.今回の私の神戸滞在は11~13日昼までであり,その間に参加したプログラムについて報告する.
11日午前中は,松橋信行先生(NTT東日本関東病院)と藤城光弘先生(東京大学)が司会を担当されたワークショップ10「患者にやさしい大腸内視鏡検査の工夫」に参加した.“患者にやさしい内視鏡”は今回の日本消化器内視鏡学会のテーマの1つであり,挿入法だけではなく,(1) リラックスできるような工夫 : 室内・ユニフォームの配色,音楽,アロマ,映像鑑賞など,(2) 前処置の工夫,(3) スコープの選択,(4) 先端フード,(5) 術者の配置,(6) 前投薬(鎮静剤・鎮痛剤),(7) 検査体位,(8) 炭酸ガスの使用,(9) リカバリーを含めた安全なセデーション管理,(10) 次回検査へ情報を伝達するための個人票の作成など,様々な点に焦点を当てた発表があった.大腸内視鏡検査がテーマとして取り上げられる際は挿入手技ばかりが議論されることが多かったが,本ワークショップはすぐに実行できる内容が満載であり,大変有意義なものであった.
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