学会印象記
JDDW2012(第20回日本消化器関連学会週間)―食道領域の視点から
藤原 純子
1
1がん・感染症センター都立駒込病院内視鏡科
pp.392-393
発行日 2013年3月25日
Published Date 2013/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113759
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神戸でJDDW(Japan Digestive Disease Week)2012が開催された.ちょうど同じ週のはじめ,京都大学の山中教授がiPS細胞の研究で「ノーベル医学生理学賞」を受賞されたばかりで,日本中が沸いている最中の開催となり,当初より予定されていた山中教授のJDDW20回記念講演に,期待が高まった.私は大会第2日目の朝,東京を出発し,午後からの参加となった.可能ならば,午前中の咽頭・食道における拡大のセッションを聞きたかったが……出遅れてしまった.
午後いちばんに楽しみにしていた,iPS細胞の講演が予定されていたが,会場の掲示板には「山中教授ノーベル賞受賞おめでとうございます」の文字とともに,「ご多忙のため,ご講演は中止,代理の先生によりご講演予定」とあった.しかし,このタイミングでやっぱりiPS細胞の知識を得ておきたいと思い,会場へ向かった.1,200人収容可能な会場はすでに満席となっており,中継会場が設置されていたため,そちらへ急いだ.幸いまだ席に余裕があり,目玉を逃さずに済み安堵した.iPS細胞,4つの遺伝子により初期化された細胞は,今後の再生医療や薬剤の開発に大きな期待が持てるとのことで,臨床応用の時期も近いようだ.山中教授の代理講演は,ともに仕事をされている青井教授によって行われ,今話題のiPS細胞についておぼろげに理解することができた.
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