特集 図説 胃と腸用語集2012
画像所見〔腸〕
陥凹局面
山野 泰穂
1
1秋田赤十字病院消化器病センター
キーワード:
de novo発癌
,
IIc
,
陥凹型早期大腸癌
Keyword:
de novo発癌
,
IIc
,
陥凹型早期大腸癌
pp.709
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113298
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1977年に狩谷ら1)が大腸における平坦・陥凹型早期癌“IIc”を発見して以来,当初は“幻の癌”とされたが徐々に症例報告が増え“実在する癌”として認識され,大腸IIc研究会を通じてその臨床病理学的検討が成されてきた.その結果,IIc病変の多くは高分化あるいは中分化腺癌であり,悪性度や転移率の高さ,adenoma carcinoma sequenceとは異なる癌の発育進展をとること(de novo)などの素性が明らかになった2).
その一方で,IIa様の病変で色素撒布によりその頂部に色素の溜まりを呈する,なだらかな凹部を伴う腺腫性病変(いわゆるIIa+dep)3)が見い出されるようになったことで,前述の真のIIcとの区別のために陥凹の定義が必要となった.
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