特集 図説 胃と腸用語集2012
検査法・手技
ボーリング生検(boring biopsy)
赤松 泰次
1
1地方独立行政法人長野県立病院機構長野県立病院内視鏡センター
キーワード:
EUS-FNA
Keyword:
EUS-FNA
pp.665
発行日 2012年5月24日
Published Date 2012/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403113266
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ボーリング生検とは 通常の鉗子生検では粘膜および粘膜下層の一部しか採取できないため,病変の主座が粘膜下層以下の深部に存在する場合には目的とする組織標本を採取することが困難である.ボーリング生検とは,粘膜表面から深部に向かって同一の部位より鉗子生検を繰り返し,深部に存在する病変の組織を採取する方法である.
ボーリング生検の適応 ボーリング生検の適応は,GIST(gastrointestinal stromal tumor)をはじめとする粘膜下腫瘍,通常の鉗子生検では癌陰性のスキルス胃癌1),粘膜下腫瘍様形態を呈する胃癌などが疑われる症例である.一方,悪性リンパ腫やカルチノイド腫瘍は粘膜下腫瘍様にみえても,腫瘍組織が比較的表層にも存在するため通常の鉗子生検でも腫瘍細胞の採取が可能な場合が多い.
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