--------------------
書評「消化器内視鏡(全3巻)[1]食道・胃・十二指腸球部」
岡部 治弥
1
1北里大学
pp.906
発行日 1987年8月25日
Published Date 1987/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112988
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
本書は全3巻中のⅠ巻で上部消化管を対象としたものであり,B5判総頁数索引を加えて238頁と割に薄い仕上がりの本である.しかし,その目次を見ると,実に多くのことが取り上げられている.“上部消化管内視鏡検査のすべて”と言えそうである.本の厚みからみても,各項目が要領よく簡潔に纏められていることが推察できる.
目次に沿って内容を簡単に紹介してみよう.第Ⅰ章は,局所解剖,ファイバースコープ挿入に際しての注意が書き添えられている.第Ⅱ章は検査法および治療法であるが,上部消化管内視鏡検査法のほとんどすべておよび内視鏡的治療法が記されている.まず“患者指導”,“器具の選択”から始まり,“挿入法”を経て,“各種検査法”が生検,ポリペクトミー,緊急内視鏡に次いで,治療として止血法とその効果が詳細に述べられている.食道については別個に静脈瘤硬化療法がこれもかなり詳細に記されている.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.