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書評「Harrison's Principles of Internal Medicine, 11th Edition」
北原 光夫
1
1東京都済生会中央病院内科
pp.142
発行日 1987年2月25日
Published Date 1987/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112203
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ハリソン内科書の改訂11版が発売された.誰でも一度は手にするべき内科書であり,セシル内科書と同様に内科書のprototypeとして,高い評価を得てきている.最近,スタインやハーストをeditorial chiefにした内科教科書も発売されているが,やはりハリソンとセシルが最も信頼を得ているようである.米国では医学生の頃より使用し始め,一人前の医師となった時点でもレファレンス・ブックとして使用している.ハリソン,セシルを代表とする教科書を自国語ですらすら読んで自分のものにしてゆくことが可能である米国の医学生はうらやましいと,厚い米国の医学書を手にするたびに思う.事実,ボストンで一緒に働いた米国人の内科レジデントはハリソンを学生時代に読破したと聞き,彼らの勉強ぶりと語学力の差を痛切に感じた.
11版のハリソンの編集はやはりハーバード大学系統の人々の手によってなされており,10版と変わりない編者である.ページ数は今回は2,248ページ(本文2,118ページ)に抑えられており,前版より8ページ増加しているだけである.
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