--------------------
書評「Textbook of Internal Medicine」
高久 史麿
1
1東京大学
pp.1230
発行日 1989年11月25日
Published Date 1989/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106609
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
Lippincott社から新しく「Textbook of Internal Medicine」という内科のtextbookが出版された.大型の判で2,679頁,それに索引の頁が177に及ぶ内科の本格的なtextbookである.
chief editorはミシガン大学内科のchairmanとbiological chemistryの教授の両方を兼任しているWilliam N. Kelleyである.彼はNIHにおられる時代にDr. Seegmillerの下でLesch-Nyhan症候群の際のhypoxanthine guanine phosphoribosyltransferase活性の欠損を証明したことで有名で,その後も引き続きプリン代謝の先天性異常に関する研究を行い,また最近では遺伝子治療の問題にも積極的に取り組んでいる高名な科学者であるが,今回新しいtextbookのchief editorとして膨大な内科の教科書の編集をされたのには驚いた.Dr. Kelleyは履歴の示すとおりリウマチを専門とする内科医であるが,ミシガン大学の内科のchairmanであるばかりでなくNIHのcommittee member,学会の会長,専門誌の編集など大学の内外で極めて多彩な活動をされているうえに,このような大書を編集されたのであるから,そのエネルギーにはただ感嘆するのみである.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.