今月の主題 ポリープ〔2〕
綜説
胃ポリープの内視鏡所見と病理
古沢 元之助
1
,
肥山 孝俊
1
1九州大学医学部井口外科
pp.783-792
発行日 1966年11月25日
Published Date 1966/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112016
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Ⅰ.はじめに
胃ポリープとは胃粘膜の局所的異常増殖により,胃内腔へ突出した周囲胃粘膜から判然と識別し得る腫瘤であって,明らかに癌と区別し得るものをいうといわれ1)2),また,これには上皮性のポリープと,表面を粘膜がおおってはいるが実質は非上皮性のポリープとがあるともいわれており3),その定義をめぐって,種々討議されているが,こういった胃内腔へ突出した病変をすべて胃隆起性病変と呼ぶことをすすめている人もある4).しかし,ここではあくまでも組織学的に腺腫性ポリープと判明したものだけを対象とし,それらの内視鏡所見,癌との鑑別診断,臨床病理についてふれてみよう.以下,単にポリープと記載した場合は腺腫性胃ポリープを指している.
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