今月の主題 早期胃癌〔3〕
症例
主として細胞診によって診断された早期食道癌の1例
山形 敞一
1
,
石川 誠
1
,
大柴 三郎
1
,
石岡 国春
1
,
上野 恒太郎
1
,
山岸 悟郎
1
,
大里 篤志
1
,
望月 福治
1
,
武田 鉄太郎
1
,
北川 正伸
1
,
鮎沢 甞次郎
1
,
小松 寛治
1
,
千葉 寛
1
,
狩野 敦
1
,
葛西 森夫
2
,
的場 直矢
2
,
阿保 七三郎
2
,
渡辺 登志男
2
,
綿貫 勤
3
,
石館 卓三
3
1東北大学医学部山形内科教室
2東北大学医学部葛西外科教室
3東北大学医学部病理学教室
pp.259-266
発行日 1966年6月25日
Published Date 1966/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403112005
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症例 田○林○衛,68歳,男,酒造業
〔家族歴〕:母方の祖父は萎縮腎,母方の祖母は脳卒中で死亡しているが,他に特記すべき遺伝負荷はない.
〔既往歴〕:昭和38年1月書字障害,軽度の歩行障害,計算の間違いなどの症状があり,脳軟化症として約6カ月の治療を受け,上記の症状は完解した.
〔現病歴〕:10年前に某医の診断を受け,胃下垂症として治療をうけたことがあるが,特別の自覚症状はなかった.約1年前より軽度の倦怠感および食欲不振を訴え,また家人に少しやせたようだといわれ,精査を希望して昭和40年12月2日山形内科に入院した,この間,中山教授の発表している食道癌の初発症状のような自覚症状はない(第1表).酒は1日2合,煙草は1日30~35本,便通1日1回.
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