Japanese
English
今月の主題 早期胃癌〔1〕
胃のレントゲン
早期胃癌のレントゲン診断(その1)
X-ray diagnosis of early gastric cancer
白壁 彦夫
1
,
西沢 護
1
,
早川 尚男
1
,
日暮 協
1
,
吉川 保雄
1
,
伊藤 俊夫
1
,
栗原 稔
1
,
野本 一夫
1
,
狩谷 淳
1
,
大久保 春男
1
,
熊倉 賢二
1
,
村上 忠重
2
Hikoo Shirakabe
1
,
Mamoru Nishizawa
1
,
Hisao Hayakawa
1
,
Kyo Higurashi
1
,
Yasuo Yoshikawa
1
,
Toshio Ito
1
,
Minoru Kurihara
1
,
Kazuo Nomoto
1
,
Jun Kariya
1
,
Haruo Okubo
1
,
Kenji Kumakura
1
,
Tadashige Murakami
2
1千葉大学医学部三輪内科
2昭和大学医学部外科
1Department of Internal Medicine, School of Medicine ChibaUniversity
2Professor of surgery Showa University
pp.11-24
発行日 1966年4月25日
Published Date 1966/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111969
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はじめに
Lehrbuch der Röntgendiagnostik 1965 Georg Thiemeに書いてあるように,われわれは,早期胃癌をX線診断するのに,よい手引きをもっている.Prévôt(1937 und 1957),Bücker(1941 und 1944),Gutmann(1937 und 1956)らの業績が,それである.それに加えて,わが国では,臨床病理,外科の絶大な指導を,とくに診断家はえた.KonjetznyにH. H. Berg,Prévôt,BückerというX線診断家が連らなったように.
診断するのにあつらえむきの適切な知見を与えてくれたし,これこれを見つけるようにと示して,たしかな目標をきめてくれた.狙いやすいように,早期癌各型を案配してくれた.次に,早期癌X線診断を進展させたものは内視鏡診断の発展であった.ファイバースコープ検査の恩恵よりもむしろファイバースコープ出現以前,すなわち,胃カメラ診断の普及,発達の時期に,とくに,X線診断は刺激され向上した.X線診断と胃カメラ診断との併用こそが,早期癌診断を向上させたので,従って,早期胃癌のX線診断の発表報告も,ほとんどが消化器病学者の手によるもので,放射線医によるものは寥々たるものであった.
1960~65の間に,日本で発表されたものは,口演数は約400,誌発表は約200をこえる.これらの各症例をわれわれなりに理解し,また,最近のR. A. Gutmann,J. Bücker,および,W. Frikの考え方も考慮してみた.その上で,われわれの症例を使ってX線診断を検討してみた.
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