一頁講座
患者自身による内視鏡の抜去
竹本 忠良
1
1東京女子医科大学消化器内科
pp.1574
発行日 1971年11月25日
Published Date 1971/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111453
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たいへん奇妙な題であるが,その意味がすぐのみこめた人も多いであろう.ある程度内視鏡の経験を重ねた人でせっかく挿入した内視鏡を,患者自身に抜去された苦いおもいでをもたないものはあるまい.
患者と術者とのコンタクトが十分とれていたり,挿入開始前の説明が完全であれば,こうしたおもいがけないことはそう起こらないとは思うけれども,時に全く予測ができないことがある.多くの例では挿入開始前から患者は不安・緊張の表情を示し,身体を固くしている.挿入もてこずることが多い.
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