診断の手ほどき
Ⅱa+Ⅱc型の内視鏡診断
崎田 隆夫
1
1国立がんセンター内科
pp.95-97
発行日 1971年1月25日
Published Date 1971/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111439
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
隆起型早期胃癌の内視鏡的診断については,すでに多くの議論が綜合統一されて,簡明な理論が造られている.すなわち,
1)隆起の大きさが最も問題であり直径20mm以上になると悪性のことが多くなる.
2)隆起の形も大切で,有径性のものは悪性例が少ない.したがって,直径20mm以下の有径性隆起はまず良性であり,20mm以上でも有径性のものは,良性例が少なくない.また扁平隆起には良性例は少なく,直径20mm以上のものはⅡa,20mm以下のものはATPのことが多い.
3)内視鏡所見としては,凹凸や発赤出血白苔などの不整なものほど悪性のことが多いということは,一応の参考所見に過ぎない.
4)決定診断は生検によらねばならぬことが多い.
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.