診断の手ほどき
小さなⅢ+(Ⅱc)の診断
岡部 治弥
1
1九州大学医学部第2内科
pp.501-504
発行日 1970年4月25日
Published Date 1970/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111254
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はじめに
陥凹性早期癌が,X線と内視鏡の検査によって診断できるかどうかは,要するにⅡcの所見が正確につかまえられているか否かにかかっているといえる.
ところで最近の1つの傾向として,早期癌もだんだん小胃癌として発見し診断する方向に努力が傾注されて来ているが,たとえ微小胃癌でも陥凹型であり,上記の二検査法のみで診断する限りにおいては,Ⅱc部の描写が性状診断の鍵であることに変りはない.
そこで今回は,集中する粘膜ひだの故に存在診断はそう困難ではないが,狭いⅡcの故に鑑別診断一ヒ極めて困難を感ずる小さなⅢ+(Ⅱc)例について考えてみたい.
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