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初心者講座 胃X線検査のポイント―私の検査法
5.圧迫像撮影の時期・方法・部位
Radiological Examination of the Stomach: My Routine Practice
丸山 雅一
1
Masakazu Maruyama
1
1癌研究会付属病院内科
pp.616-617
発行日 1990年5月25日
Published Date 1990/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110907
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- Abstract 文献概要
1.検査のどの段階で圧迫するか
粘膜像⇒充盈像⇒二重造影像⇒〔圧迫像〕の順序で検査するのが最もありふれたやり方だが,粘膜像⇒充盈像⇒〔圧迫像〕⇒二重造影像の順序をとることもある.後者のやり方は,横胃で(肥満,やや肥満の被検者),二重造影像を撮った後では空気が邪魔して圧迫が不可能と判断される場合に有効である.また,圧迫の操作でバリウムを十二指腸球部から溢れさせないという自信があれば,下垂気味の胃に対して後者の方法を行うのもよい.2~3口飲ませた時点(バリウムの少ない状態)で試験的に圧迫してみる方法もあるが,筆者はこれを好まない.検査開始早々から胃に機械的刺激を与えて,蠕動を誘発するのを避けたいからである.
2.被検者をリラックスさせる
腹壁の緊張をとり,圧迫しやすい条件を整えるためには,被検者をリラックスさせることが不可欠である.そのためには,検査開始時から,検者は意識して,被検者に不安感を与えないような言動を心掛けなければならない.
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