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海外文献紹介「喫煙は腸管を強固にするか」
中村 常哉
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1愛知県がんセンター消化器内科
pp.416
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110630
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Does smoking tighten the gut?: Pryitz H, et al (Scand J Gastroent 24: 1084-1088, 1989)
潰瘍性大腸炎の患者では喫煙習慣は一般的でない.また,この疾患は喫煙をやめるとしばしば発症したり再燃したりする.この現象に対する生物学的な説明はなされていないが,潰瘍性大腸炎では有害な物質に対する腸管の透過性が亢進していることが1つの原因として提唱されている.最近,腸管の透過性を研究する方法が発達し,潰瘍性大腸炎では51Cr-EDTA(Cr-ethylenediaminetetraacetic acid)の腸管透過性が正常か亢進しているとされている.この研究では,健常人の喫煙者と非喫煙者の間で51Cr-EDTAとpolyethylene glycol=PEG 400の腸管透過性を比較することにより,喫煙が腸管の透過性を変えるかという問題に対する検討を試みている.
Does smoking tighten the gut?: Pryitz H, et al (Scand J Gastroent 24: 1084-1088, 1989)
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