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海外文献紹介「喫煙はヒトの胃内腔プロスタグランディンを減少させる」
伊藤 克昭
1
1愛知県がんセンター第1内科
pp.454
発行日 1986年4月25日
Published Date 1986/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110253
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Cigarette smoking reduces hu-man gastric luminal prostaglandin E2:McCready DR, Clark L, Cohen MM (Gut 26:1192-1196, 1985)
喫煙が胃・十二指腸粘膜に著しく悪影響を及ぼすという状況証拠は多い.喫煙と消化性潰瘍との関係は疫学的に明らかであるばかりでなく,禁煙によって潰瘍の治癒が促進されることも明らかにされている.しかし,悪影響のメカニズムは不明である.攻撃因子としての胃酸・ペプシン分泌への喫煙の悪影響は否定的で,酸ペプシン分泌は喫煙によってかえって抑制されるか,全く影響されないとされている.喫煙と消化性潰瘍との関係を部分的にしろ説明しうる証拠として,胃・膵液中の重炭酸塩の分泌量を喫煙が抑制することが言われているが,防御因子側の研究はなされていないか,問題点が多いのが現状である.
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