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編集後記
並木 正義
pp.1152
発行日 1986年10月25日
Published Date 1986/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110192
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消化性潰瘍の薬物療法において,proton pumpinhibitorという新たな波が押し寄せているとはいえ,なお当分はH2ブロッカーがその主体となろう.いや将来もっと新しい抗潰瘍薬が出たとしても,H2ブロッカーとの併用において薬物療法の工夫がなされる時代が続くのではないかと思われる.それほどH2ブロッカーは1つの時代を画する薬と言ってもよい.日本においても,これが用いられるようになってから既に5年が過ぎた.使って5年も経てば,いろいろなことがわかってくる.H2ブロッカーの出現は,潰瘍の治療効果を高めただけでなく,それがきっかけとなって,潰瘍の治癒経過のきめ細かい観察,新しい手法を用いての分析など,診断面における進歩を促した点においても,その意義は大きい.
今回の特集は,H2ブロッカーがもたらした潰瘍の治療,更には診断上の幾つかの重要な問題を取り上げた.
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