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編集後記
並木 正義
pp.474
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108115
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内視鏡的粘膜切除に関する特集は,一度取り上げてみたいと思っていたし,早期胃癌の内視鏡的治療がますます盛んになりつつある今日,まさに時宜を得たと言える.
ストリップ・バイオプシー,ジャンボ・バイオプシーの用語の由来をめぐる竹本教授の序説は,同教授の豊かな独創性をしのばせる興味深いものであった.主題の多田,竹腰,平尾の論文は,それぞれの方法のパイオニアが,豊富な経験を踏まえて書いたものだけあって,いずれも内容の立派な力作と言える.各方法の有用性についての評価は,ほぼ同等と言えよう.要はその方法の特徴を十分のみこみ,1例1例よく考えて実施し,それに熟練することであろう.また,「病理学的立場からみた胃粘膜部分切除の評価」と題する中村論文は,本法を行う臨床医が常に念頭に置かなくてはならない基本的な考え方と留意点をきめ細かく指摘した,実に参考となる優れたものであり,ぜひ必読していただきたい内容である.
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