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書評「一般外科医のための血管の処理と応用手技」
戸部 隆吉
1
1京都大学教授第1外科
pp.26
発行日 1986年1月25日
Published Date 1986/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403110041
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畏友,田辺達三教授が「一般外科医のための血管の処理と応用手技」を上梓された.一般外科医,消化器外科医を対象に,明日からの臨床に直接役に立つように,平易に,明快に述べておられるが,格調の高い秀れた名著である.
現在,一般外科病棟入院の大半は消化器癌患者であり,消化器癌治療が外科手術の大きなウエイトを占めていることは事実である.言うまでもなく癌手術は,郭清の手術であり,すべての外科医は何らかの形で血管の直接処理に当面している.また肝胆膵の外科手術が多くなってきた昨今では,肝動脈や門脈の処理,下大静脈のように大出血を併発しやすい大血管を処理する機会が激増している.
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