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書評「「今日の検査指針」第2版」
屋形 稔
1
1新潟大学
pp.962
発行日 1992年8月25日
Published Date 1992/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109959
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「今日の検査指針」第2版は,約4年前に刊行された第1版が臨床医に好評であったのに応えてかなりの手を加え,"今日の"という役割にふさわしく衣替えをしたものである.
すなわち,新たに経過観察のための検査という章が第3章として設けられ,約200の内科的主要疾患を選んで,それぞれの疾患の経過を追ううえで重要な検査項目を,どのように選択するかという記述が加わった.これらについては急性期と回復期に分けて必要な検査回数も指示してある.これは臨床医にとって日常実際に必要性を痛感する指針である.疾患別の経過のマーカーとしての学問的必要さというだけでなく,保険請求上も許容できる回数ということを意味しているとなると,現在の診療上,更に有意義な着眼と言わざるをえない.この項目のみでも本書の有用性は倍増した観があり,将来はもっと疾患の数を増やし,細かく記述していただくと更に価値あると思われる.
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