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書評「「今日の診断指針」第2版」
尾形 悦郎
1
1東京大学
pp.780
発行日 1988年7月25日
Published Date 1988/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108261
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診断学の教科書あるいは鑑別診断のための成書として,欧米からも本邦からも多くの名著が世に出されてきた.しかし,実際には内科診断学の入門書を例外として,これらが十分に利用されてきたとは思えない.診断のためのアプローチがレントゲン写真,CT,エコー,更にはMRIなどのイメージ診断の分野で発展し,また中央検査室業務を中心とした検査室検査による診断の分野で発展するなど,細分化されるにつれ,それぞれの分野の成書は読むことはあっても,診断のための一般書を手にする機会はほとんどなくなってしまった.
一方で,近年では内科教科書の多くがproblem solvingということを意識して編纂され,必然的に鑑別診断に必要とする情報が一般内科書から得られるようになり,この傾向にいっそうの拍車がかけられた.
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