今月の主題 大腸sm癌
主題症例
C 隆起型sm癌と診断しポリペクトミーを行わず腸切除した例
1.S状結腸部分切除術を施行したⅠp型sm癌の1例
樫村 博正
1
,
篠原 直宏
2
,
更科 廣實
3
1筑波大学臨床医学系内科
2筑波大学臨床医学系病理
3筑波大学臨床医学系外科
pp.836-837
発行日 1983年8月25日
Published Date 1983/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109420
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〔症例〕52歳,主婦.家族歴,既往歴に特記すべきことなし.1981年6月初旬より,便に血液が混じるようになったため,同年8月,当院受診.注腸検査にてS状結腸部に茎を有する約3cm大の隆起性病変が認められた(Fig. 1).更に,大腸内視鏡検査にても同部に,表面凹凸不整な隆起性病変が認められた(Fig. 2),生検の結果は高分化型腺癌であった.その大きさより,sm癌の可能性を強く疑われ,同年10月19日,S状結腸部分切除術を施行された.
切除標本肉眼所見 Fig. 3は,新鮮S状結腸切除標本である.切除断端肛門側より1cmの所に有茎性の隆起性病変(polypoid lesion)がみられ,その大きさは2.4×2.3×2.3cmである.
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