胃と腸ノート
Shinya式大腸ファイバースコープ(1)―S状結腸から下行結腸への挿入法
岡本 平次
1
,
Hiromi Shinya
2
1昭和大学医学部藤が丘病院病理科
2Chief of Surgical Endoscopy Unit, Beth Israel Medical Center, New York. Clinical Professor of Surgery, Mount Sinai School of Medicine
pp.1123
発行日 1982年10月25日
Published Date 1982/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108756
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筆者は1982年1月より3カ月間,ニューヨークに滞在し,新谷教授による大腸スコピーの実際(約750症例)を見学する機会を得た.新谷法によると,有効長100cmのスコープで十分であり大半の症例は5分以内に盲腸まで挿入できる.盲腸まで達しても80cm前後しかスコープは挿入されておらず,手技の途中でも100cm以上になることはない.換言するといかに腸をたたみ込み,最短距離でスコープを進めるかにつきると思われる.手技上コツを要するのは遊離部分から固定部分への挿入で,S状結腸から下行結腸,更には横行結腸から上行結腸の部で多くのコロノスコピストが苦労する.そこでそれらの部における新谷式挿入法について,コツとも思われる部分を解説したい.スコープの持ち方,基本操作および基本的手技については,最近,医学書院より刊行されたH. Shinya著「Colonoscopy-Diagnosis and Treatment of Colonic Disease」を熟読,参考にされることをお勧めする.
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