Coffee Break
アルコール常飲者のビタミン欠乏
pp.70
発行日 1982年1月25日
Published Date 1982/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108683
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ビタミンB1(thiamine)はピロ燐酸エステル(thiamine pyrophasphate,TPP)となって助酵素として作用をあらわす.TPPが助酵素として働く酵素反応の代表的なものの1つにTransketolaseの関与する反応がある.TransketolaseはXylulose-5-燐酸とリボース5-燐酸とからsedoheptulose-7-燐酸とグリセリンアルデヒド-3-燐酸を生ずる酵素である.
肝障害,特にアルコール性の肝臓病ではビタミン欠乏症が高頻度にみられる.この欠乏の状態を調べるのにin vitroでTPP刺激による赤血球のTransketolase活性の変化をみる方法がある.TPP刺激前のTransketolase活性が低かったり,刺激後の活性増加が40%以上だったりすると生化学的にはビタミン欠乏症ということになっている.
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