胃と腸ノート
ⅡcのX線像―とくに術前X線像と術後X線像との対比成績から(5)
五十嵐 勤
1
1福島医科大学第2内科
pp.1462
発行日 1973年11月25日
Published Date 1973/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108445
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前回まで3コのⅡcのX線像を分析し,病変部の胃壁硬化の違いによってⅡcは種々のX線パターンを呈することを見てきました.その3コのⅡcのX線像のそれぞれの動きをまとめてみたのが下の図です.
図の中央段には,切除胃を素直にのばして固定した時の割面所見をシェーマにしてあります.この状態は空気中等量の二重造影像の胃壁伸展度に相当します.上段は胃壁が縮んだ時の割面所見では.術後のX線像では観察できなくて,術前の生体のX線像のみにみられることは既に述べたところです.下段は胃壁が伸展させられた時の割面所見です.つまり,空気少量の二重造影では上段のように,空気多量の二重造影では下段のようになるというわけです.癌の浸潤は点で,線維化巣は斜線で示してあります.それぞれのⅡcの動きを検討します.
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