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編集後記
春日井 達造
pp.118
発行日 1981年1月25日
Published Date 1981/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107911
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本号においては“早期胃癌は変貌したか”という主題を掲げ,早期胃癌研究会を代表する3先生と,病理,X線,内視鏡診断,自然歴解明,集検,実地医家および高齢者など,それぞれの立場と対象から,早期胃癌は過去と比較して明らかな変貌を遂げたであろうか?もし変貌が認められるならば,いかなる様相を呈してきたかを,それぞれの成績に基づいて論じてもらった.
対象と方法にもよるが,早期胃癌は多少なりとも変わりつつあるという集計成績が多いようである.例えばⅢの減少,Ⅱc,特にⅡb様の増加,典型例の減少と胃炎様早期胃癌(Ⅱb)の増加,隆起型の減少,微小癌の増加,高齢者癌の増加,分化型の増加などが比較的目立った動きであろう.また集検においても,より小さな癌がより多く発見されつつあり,上部早期癌も増加している.
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