Japanese
English
今月の主題 胃癌の発育経過
主題症例
A.胃癌の発育経過(形態の変化を中心として)
1)隆起型胃癌の発育経過
Case 5 有茎性ポリープから広基型のⅠ型早期癌へ変化した例
A. Macroscopic changes of gastric cancer (centering on morphologic changes)―1) Macroscopic changes of protruding type gastric cancer (cases 5)
細井 董三
1
,
鎗田 正
1
,
白壁 彦夫
1
K. Hosoi
1
1順天堂大学消化器内科
pp.18-19
発行日 1978年1月25日
Published Date 1978/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107170
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
前庭部大彎の有茎性ポリープが5年4カ月の経過中に,茎が次第に短縮して広基性となり,ついに頭部の大半が崩壊して広基型のⅠ型早期癌に変化した例である.これは組織所見から,さらにBorrmann 2型への進展が想定された.
患 者:福○英○郎 70歳 男
1971年6月,特に自覚症状なく胃X線検査を受け,前庭部に有茎性ポリープを指摘された.経過観察中にみられた形態の著しい変化から,悪性を強く疑いながら1973年8月と1974年8月の生検でいずれもnegativeと診断された.1976年8月の胃X線検査では,有茎性のポリープは,すっかり広基性に変化しており,生検で初めて腺癌が証明されたため手術を施行した.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.