胃と腸ノート
Ⅱc+Ⅱa型早期胃癌の臨床診断(2)
倉俣 英夫
1
1神奈川県立成人病センター
pp.166
発行日 1976年2月25日
Published Date 1976/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403107089
- 有料閲覧
- 文献概要
S. K. 65歳,男
レ線検査(図1)で立位充盈像並びに二重造影像で,胃角部にニッシェを見る.ここに粘膜ひだの集中があり,その中心潰瘍部のバリウムの溜りは点状で小さい.この胃角を中心として角上より前庭部にかけて小彎に浅いⅡcの陥凹を見る.病変部は全体にかたく伸展性は悪い.粘膜ひだは,口側より角上部に集まり,その先端はやせ蚕蝕を見るが,融合はない.幽門側はこれとは異る大小不整の隆起が集合し陥凹部に接している.レ線診断は(Ⅱc+Ⅲ型)進行癌とした.
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.