追悼
古賀成昌先生の御逝去を悼む
八尾 恒良
1
1福岡大学筑紫病院
pp.1320
発行日 1989年11月25日
Published Date 1989/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106627
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古賀成昌教授が亡くなられた.その告別式で外科学会会長をはじめ,多数の棋界の権威の先生方が弔辞でも述べられたように,古賀教授はわが国の消化器外科,特に胃癌の外科学において抜群の業績をあげられ,また指導的役割を果たされていた.そればかりではなく,消化管の診断学や病理学にも深い理解を示され,本誌「胃と腸」にも1981年から1986年までは編集委員として,1986年以降は編集顧問として参画いただいた.特に「胃・十二指腸潰瘍の病態生理」〔17 (7): 1982〕,「残胃の癌」〔17 (12): 1982〕,「消化管の悪性病変と皮膚病変」〔18 (5): 1983〕,「早期胃癌の再発死亡例をめぐって」〔19 (7): 1984〕,「膵癌の治療成績」〔19 (11): 1984〕,「大腸癌の発育・進展」〔20 (8): 1985〕などは,先生に直接企画していただいたものである.
先生は大家であられるのに真面目で責任感が強く,これら特集の小編集会議でも諸家の業績や主張,研究の現況などを人一倍克明に調べたうえで出席され,若輩のわれわれのほうが冷汗をかき,また恐縮することも少なくなかった.
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