胃と腸ノート
大腸癌および大腸ポリープ患者における糞便中トランスフェリン測定の臨床的意義
三好 博文
1
,
内田 壱夫
2
,
島本 史夫
1
,
齊藤 治
1
,
浅田 修二
1
,
平田 一郎
1
,
天津 孝
1
,
岩越 一彦
1
,
津本 清次
1
,
大柴 三郎
1
1大阪医科大学第2内科
2京都医科学研究所
pp.827-828
発行日 1989年7月25日
Published Date 1989/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403106519
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はじめに
内田らは抗ヒトHbAo抗体を用いる現行の免疫学的便潜血反応における偽陰性反応の主な要因として,腸内細菌と大腸粘膜産生ムコ物質であることを報告し便潜血検査におけるHb測定の限界を示した.更に彼らはHb以外の血液由来成分を対象に消化管出血に特異的な成分を検索した結果,トランスフェリン(以下Tfと略す)が特異性,細菌安定性の両面で有用であることを示した.そこで筆者らは大腸癌および大腸ポリープ患者より得られた糞便中のTfを測定し,その臨床的意義について検討した.
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