今月の主題 鉄銅代謝
技術解説
血清トランスフェリン受容体測定とその臨床的意義
鳥本 悦宏
1
,
高後 裕
1
Yoshihiro TORIMOTO
1
,
Yutaka KOHGO
1
1旭川医科大学第3内科
キーワード:
可溶性トランスフェリン受容体
,
鉄欠乏性貧血
,
慢性炎症に伴う貧血
Keyword:
可溶性トランスフェリン受容体
,
鉄欠乏性貧血
,
慢性炎症に伴う貧血
pp.733-737
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904810
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可溶性トランスフェリン受容体は,細胞表面のトランスフェリン受容体が膜近傍で切断され血清中に遊離したものである.血清中のその量は,主に骨髄赤芽球膜表面の発現量を反映しており,赤芽球総量(赤芽球造血能)および赤芽球における鉄欠乏の程度を表している.従来からの鉄代謝血清マーカーとは異なる新たな血清マーカーとして,各種貧血鑑別診断,非侵襲的な骨髄赤血球造血能の推定などに有用である.
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