Japanese
English
今月の症例
1.回盲部結核の1例
I. Intestinal Tuberculosis, Report of a Case
松本 主之
1
,
青柳 邦彦
1
,
飯田 三雄
2
Takayuki Matsumoto
1
1九州大学第2内科
2川崎医科大学内科学消化器II
pp.1230-1231
発行日 1994年11月25日
Published Date 1994/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105960
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〔患者〕55歳,男性,農業.1986年3月下旬から軟便と残便感が出現.同年4月には37℃台の微熱が出現したため来院.血液一般検査では,貧血,白血球増多はなく赤沈は8mm/hrと正常であったが,便潜血陽性,CRP(+),ツベルクリン反応陽性を認めた.胸部X線検査では異常所見を認めなかった.
〔注腸X線所見〕回盲弁の開大,偽憩室形成と盲腸の変形を認めた.また上行結腸のhaustraと無名溝は消失し,多発するひだの集中と炎症性ポリープの散在を認めた.更に肝彎曲部には淡いバリウム斑を伴う輪状の管腔狭小化がみられた(Fig. 1).なお,ゾンデ法小腸造影では小腸に明らかな異常を認めなかった.
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