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今月の症例
1.伸展性のよいBorrmann4型胃癌の1例
I. Borrmann 4 Type Gastric Cancer
横田 欽一
1
,
斉藤 裕輔
1
,
奥山 修兒
1
,
結城 正光
1
,
並木 正義
1
,
百瀬 達夫
2
Kin-ichi Yokota
1
1旭川医科大学第3内科
2士別市寺田病院
pp.132-134
発行日 1994年2月25日
Published Date 1994/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105676
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〔患者〕66歳,男性.自覚症状はなく,体重減少もない.1992年6月に受けた胃癌検診で前庭部後壁にポリープを指摘された.寺田病院で胃内視鏡検査を受けたところ,ポリープのほかに広範な胃病変を発見され,7月22日に当科に紹介入院した.
〔胃X線所見〕第2斜位二重造影像(Fig. 1)で,体中部後壁に不整形の陥凹性病変を認める(矢頭).陥凹底はほぼ無構造である.これを取り囲んで,境界不明瞭だが広範な粘膜の不整所見が認められる(矢印).輪郭は滑らかでよく伸展し,硬化所見は認められない.前庭部後壁に,発見のきっかけとなった山田Ⅲ型ポリープを認める(Fig. 2).体中部から上部後壁にも,陥凹底の無構造化した,周囲より一段深い陥凹がみられる(Fig. 3,矢頭).
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