追悼
白壁彦夫先生を悼む
市川 平三郎
1
1国立がんセンター
pp.244-245
発行日 1995年2月25日
Published Date 1995/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105326
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この世に生あるものは,いつかはこの世を去る,とはいうものの,先生,少し早過ぎたのではないでしょうか.門下生および友人一同悲しみで一杯です.
順天堂大学浦安病院に入院中,腸閉塞を起こされたとき,小腸から発生した癌ではないか,とみんなで疑ったときもありましたが,実は,肺の大細胞癌というむしろ珍しい癌,しかも,それが,更にまれに起こる小腸への転移だとわかったとき,先生は“小腸癌でなくてよかったナ”と言われたそうですね.胃と腸を終生の研究テーマとされていた先生は,ご自分の研究領域の病では生命を失いたくなかったのでしょう.
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