特集 炎症性腸疾患1997
主題
Ⅴ.鑑別診断
(1)虚血性大腸炎
安藤 正夫
1
,
望月 福治
1
,
長南 明道
1
,
熱海 稔
1
,
神部 真理子
1
,
松永 厚生
2
,
富永 現
2
,
野村 美樹子
2
1JR仙台病院消化器内科
2仙台市医療センター消化器内科
キーワード:
虚血性大腸炎
,
鑑別診断
,
注腸X線診断
,
内視鏡診断
,
炎症性腸疾患
Keyword:
虚血性大腸炎
,
鑑別診断
,
注腸X線診断
,
内視鏡診断
,
炎症性腸疾患
pp.431-440
発行日 1997年2月26日
Published Date 1997/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105077
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要旨 過去10年間に,臨床症状および画像所見から,虚血性大腸炎との鑑別を要した症例は,既知の炎症性腸疾患例を除くと181例あり,うち,最終的に狭義の虚血性大腸炎と診断されたものは45例であった.急性期は,感染性および薬剤性の出血性大腸炎と,治癒期の狭窄型はCrohn病との鑑別が重要と思われた.詳細な病歴聴取と便培養検査が重要であり,更に臨床経過および画像所見の推移をみることによって,本疾患の鑑別診断は,ほぼ臨床的に可能と考えられた.しかし,起因菌の同定できない感染性腸炎との鑑別は困難と思われた.
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