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書評「「標準放射線医学」第5版」
宗近 宏次
1
1昭和大学放射線医学
pp.1186
発行日 1996年9月25日
Published Date 1996/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403104298
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放射線医学には各種の画像診断,interventional radiology,核医学,放射線治療の4部門が含まれる.これらの部門のどれをとってもそれぞれ技術の進歩は目覚しく,また,どの部門においてもすべての診療科の医療に直接関連している.このように近代医療の最先端をゆく放射線医学の広範な分野を網羅して,必要かつ十分な内容に整理しまとめた教科書として,この標準放射線医学第5版は他に類をみない.ぜひこの1冊を医学生には放射線医学の自習用に持ってもらいたい.
本書では医師国家試験のガイドラインに沿った形で放射線診断の内容が構成されている.画像診断の各論においては,まず各臓器の疾患で用いられる通常の画像検査法について,使用頻度の順に解説され,更に異常所見別に病気診断の過程における画像診断を念頭に置いて編集されている.しかも各項目ごとに各疾患の画像所見の特徴を“疾患別異常所見のまとめ”として,一覧表にしてある.重要な画像所見は写真の説明に加えてシェーマで解説され,医学生に必須の基本的事項と臨床的事項の両者が同時に理解しやすく配慮されている.またinterventional radiologyに関する最新情報が各治療法ごとに加えられている.
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