Japanese
English
今月の症例
良悪性の診断に難渋した十二指腸乳頭部巨大腫瘍の1例
Giant Tumor of the Papilla of Vater, Report of a Case
林 裕之
1
,
細川 治
1
,
谷川 裕
1
,
大田 浩司
1
,
北島 竜美
1
,
道傳 研司
1
,
白崎 信二
1
,
木谷 栄一
1
,
津田 昇志
1
,
海崎 泰治
2
,
松村 孝之
3
Hiroyuki Hayashi
1
1福井県立病院外科
2福井県立病院病理科
3福井県立病院内科
pp.1682-1684
発行日 1998年12月25日
Published Date 1998/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103879
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〔患者〕60歳,男性.1997年10月30日,健診で上部消化管内視鏡検査を施行,十二指腸乳頭部の病変を見い出し,精査および加療目的に入院した.
〔低緊張性十二指腸造影所見〕腹臥位第1斜位で,乳頭部より下降脚下端に伸展する約4.0×2.5cmの隆起性病変を認めた(Fig.1).辺縁の立ち上がりは急俊であり,口側の表面に粗大な結節状,肛門側に大小不同で微細な顆粒状のバリウム斑が存在していた。空気量を多くし斜位を強くかけると,腫瘍辺縁の鋸歯状の形態が明瞭となった(Fig.2).十二指腸下降脚の壁変形は認められず,また体位変換しても腫瘍陰影の移動はないことから有茎性発育でないことが確認できた.
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