特集 消化管悪性リンパ腫1998
主題
Ⅱ.診断
H. pylori除菌による胃悪性リンパ腫の組織像の変化―low-grade胃MALTリンパ腫を中心に
山下 浩子
1
,
渡辺 英伸
1
,
味岡 洋一
1
,
西倉 健
1
,
丸田 和夫
1
,
加藤 俊幸
2
,
小越 和栄
2
,
本間 照
3
,
成澤 林太郎
3
1新潟大学医学部第1病理
2県立がんセンター新潟病院内科
3新潟大学医学部第3内科
キーワード:
胃MALTリンパ腫
,
Helicobacter pylori除菌
Keyword:
胃MALTリンパ腫
,
Helicobacter pylori除菌
pp.373-382
発行日 1998年2月26日
Published Date 1998/2/26
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103605
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要旨 low-grade胃MALTリンパ腫のHelicobacter pylori(H. pylori)除菌による組織像の変化について検討を行い,以下のような結果を得た.low-grade MALTリンパ腫でもH. pylori除菌で腫瘍組織が消失しない症例が存在し,腫瘍細胞消失群と非消失群間に核形態上で差が認められた.また腫瘍細胞非消失群4例中2例はH. pylori除菌で腫瘍細胞が多く残存していたが,残り2例は少量残存するのみであり,その同定にT・B細胞免疫染色が有用であった.胃MALTリンパ腫のH. pylori除菌による非腫瘍組織部分の変化はH. pylori胃炎の除菌の際の所見と同様で,腫瘍細胞消失群と非消失群で差は認められなかった.
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