Japanese
English
今月の症例
陥凹面が無構造を呈した分化型粘膜内癌の1例
Differentiated-Type Mucosal Gastric Carcinoma with Non-structure Apperance in the Depressed Area, Report of a Case
中原 慶太
1,2
,
立石 秀夫
1,2
,
鶴田 修
1,2
,
豊永 純
1,2
,
佐田 通夫
1,2
,
孝富士 喜久生
2,3
,
武田 仁良
2,3
,
染矢 内記
4
Keita Nakahara
1,2
1久留米大学医学部第2内科
2久留米大学医学部消化器病センター
3久留米大学医学部外科
4天神クリニック
pp.990-993
発行日 2001年7月25日
Published Date 2001/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403103268
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
〔患 者〕67歳,男性.2000年1月ごろより心窩部に不快感が出現し,天神クリニック受診.上部消化管内視鏡検査にて異常を指摘され,精査加療目的に当科に紹介入院となる.
〔胃内視鏡所見〕胃前庭部後壁に30mm大の陥凹性病変が認められる(Fig. 1a).色素撒布像(Fig. 1b)では,陥凹縁に不整な棘状変化,蚕食像が目立ち,陥凹周囲にはごく小規模な紡錘形隆起が認められるが,これらは周囲粘膜に類似しており非腫瘍性変化が主体と思われ,総合的に分化型Ⅱcが推定される.深達度診断に関して,明らかな胃壁の伸展不良・硬化所見は認められないものの,陥凹面には薄い白苔が不均一に付着し,むしろ荒廃した無構造な所見を呈しており,陥凹面に一致したsm塊状浸潤は否定できない(Fig. 1c).
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.