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書評「認定内科医・認定内科専門医受験のための演習問題と解説 第2集」
大生 定義
1,2
1三井物産診療所
2聖路加国際病院内科
pp.1254
発行日 1999年9月25日
Published Date 1999/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102819
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認定内科医・認定内科専門医の資格を得るには一定の施設での研修を終了後に認定試験に合格しなくてはならない.これらの試験に向けての手引きとも言える問題集には既に改訂2版を経た第1集があるが,これに続く第2集がこのたび内科学会認定内科専門医会の編集で出版された.総合問題,消化器,循環器など10分野からの423問の問題とその解説から成っている.患者を実際に診ている内科専門医会のメンバーが出題している実践的な問題集であり,かつ多肢選択の解答形式や禁忌肢の導入など実際の認定内科医・認定内科専門医試験に準拠した内容である.
試験のためのと銘打ってあるが,生涯教育のテキストとしても使える1冊である.資格を既に得た先生のブラッシュアップや,他分野の先生には認定内科医試験の状況を垣間見るのによいかもしれないのではとも思う.米国内科学会(ACP)ではMedical Knowledge Self-Assessment Program(MKSAP)という生涯教育のプログラムがあり,数年ごとに改訂され現在はMKSAP11となっている.本書はレベルのうえではこれに並ぶものであると言えよう.現在では,認定内科医は毎年1,700人程度誕生し,認定内科専門医は500人程度認定を受けている.内科専門医会会員も総計5,000人以上となり,自前でこのような問題集を次々と出版できる状態となり,同慶の至りである.
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