今月の症例
Ⅱc+Ⅲ型早期胃癌の1例
蓮尾 友伸
1
,
細井 董三
1
Tomonobu Hasuo
1
1東京都がん検診センター
pp.1340-1342
発行日 1991年12月25日
Published Date 1991/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102709
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〔患者〕65歳,女性.現病歴:胸やけ,食後の心窩部痛を主訴に胃集団検診を受診.胃角のニッシェを指摘され,精査目的にて当センターを受診した.
〔胃内視鏡所見〕通常内視鏡像(Fig. 1a)で胃角小彎寄りの前壁に辺縁隆起と白苔を伴った不整形の潰瘍性病変が認められる.この潰瘍性病変は形態と辺縁が不整なことから悪性が疑われるが,明らかに悪性を示唆する所見は乏しい.Fig. 1bは病巣を口側から見下ろした色素内視鏡像である.潰瘍は前壁側で辺縁隆起が目立ち,口側小彎寄りに発赤帯を伴っておりⅢ+Ⅱc型早期癌を疑わせる像である.
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