今月の症例
1.Ⅱc+Ⅲ型早期胃癌の1例
細川 治
1
,
山崎 信
1
,
海崎 泰治
1
Osamu Hosokawa
1
1福井県立病院外科
pp.872-874
発行日 1992年8月25日
Published Date 1992/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109945
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患者は39歳,男性.心窩部痛が出現して近医を受診し,手術が必要とされて当科に紹介された.術前の胃透視,胃内視鏡検査で胃体中部後壁に蚕喰状の境界を示す陥凹病変を見出した.
胃透視上,集中する躾先端に棍棒状腫大や融合は認められないが,陥凹面に活動性潰瘍と結節状の小隆起が存在して,陥凹は多彩な様相を示すのがみられた.また内視鏡検査では陥凹から周囲にかけての伸展は悪く,硬い印象を受ける.このため固有筋層以上に浸潤した早期類似進行胃癌と深達度を診断した.生検:でもGroup V,porと組織診断され,胃全摘術を施行した.
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