Japanese
English
今月の主題 大腸sm癌の治療
主題
転移陽性大腸sm癌の臨床病理学的検討
Clinicopathological Characteristics of Submucosal Carcinoma of the Large Bowel with Lymph Node Metastases
多田 修治
1
,
飯田 三雄
1
,
八尾 隆史
2
,
松本 主之
1
,
壬生 隆一
3
,
南部 匠
4
,
坂本 清人
5
,
小山 浩徳
6
,
藤島 正敏
1
Shuji Tada
1
1九州大学医学部第2内科
2九州大学医学部第2病理
3九州大学医学部第1外科
4八幡製鉄所病院消化器科
5九州中央病院内科
6小山胃腸科・内科
キーワード:
大腸sm癌
,
転移陽性率
,
危険因子
,
形態学的特徴
Keyword:
大腸sm癌
,
転移陽性率
,
危険因子
,
形態学的特徴
pp.876-880
発行日 1991年8月25日
Published Date 1991/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102607
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要旨 転移陽性大腸sm癌の臨床病理学的特徴を知るため,単発大腸sm癌72例を対象として検討を行った.転移は,所属リンパ節5例,肝転移1例,鼠径リンパ節・骨盤腔内および肺転移1例の合計7例(9.7%)に認められた.7例の形態は有茎(Ⅰp)1例,亜有茎(Ⅰps)2例,無茎(Ⅰs)3例,Ⅱa+Ⅱc1例で,大きさは長径20mm以下が4例,21mm以上が3例であった.切除標本の検討では,7例中1例に断端陽性,1例に低分化腺癌,5例に脈管内癌浸潤,5例にsm massive invasionがみられ,7例全例にいずれかの危険因子が認められた.転移はいかなる形態においても存在するため,切除標本における危険因子の検討を詳細に行い,個々の症例に応じて治療方針を決定することが重要と考えられた.
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