Japanese
English
今月の主題 食道の炎症性疾患
序説
食道の炎症性疾患
Introduction
幕内 博康
1
Hiroyasu Makuuchi
1
1東海大学医学部外科
キーワード:
逆流性食道炎
,
食道胃接合部疾患
,
食道感染症
,
好酸球性食道炎
,
自己免疫性食道疾患
Keyword:
逆流性食道炎
,
食道胃接合部疾患
,
食道感染症
,
好酸球性食道炎
,
自己免疫性食道疾患
pp.1143-1145
発行日 2011年7月25日
Published Date 2011/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403102299
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はじめに
今回,“食道の炎症性疾患”が特集として取り上げられたことは画期的である.食道癌については,日常臨床で消化器科医の関心を集めており,癌との鑑別という意味でのみ“食道の炎症性疾患”が認識されていたのではないだろうか.改めて,“食道の炎症性疾患”についてその病理診断,X線診断,内視鏡診断,などの面から総合的に検討することは興味深く,消化器科医にとって有意義な特集と思われる.
さて,“食道の炎症性疾患”で最も頻度が高く,日常臨床上遭遇することが多いのは逆流性食道炎である.そのほかのものは極めて頻度が低いが,時に臨床医を悩ませるものであり,薬剤性食道炎や食道熱傷,腐食性食道炎,感染性食道炎(カンジダ,ヘルペス,サイトメガロウイルスなど),自己免疫性疾患に伴う食道炎(Crohn病,Behçet病,強皮症,天疱瘡など),アレルギー性食道炎(好酸球性食道炎),などが挙げられる.これら食道の炎症性疾患について,その大要がご理解いただければ幸いである.
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