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書評「消化器内視鏡スタッフマニュアル」
赤松 泰次
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1信州大学医学部附属病院内視鏡診療部
pp.1669
発行日 2008年10月25日
Published Date 2008/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101497
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内視鏡室は,医師,看護師,内視鏡技師,臨床工学技士,医療事務など,さまざまな職種のスタッフの協力によって運営されている.本書は主に内視鏡室に勤務するコメディカルスタッフを対象に発刊され,執筆者も医師だけでなく内視鏡の現場を熟知したベテランのコメディカルの方々が随所に担当しており,従来の医師主導のマニュアル本とは一線を画する秀書である.内容はきわめて実践的かつ具体的にわかりやすく解説されている.内視鏡室で勤務を始めて日が浅いコメディカルスタッフが消化器内視鏡全般にわたる知識を身に付けるためだけでなく,ある程度内視鏡室での勤務経験があるコメディカルスタッフにとっても,より専門的な知識の習得とスキルアップのために役立つと思われる.
I章は「安全で快適な内視鏡を提供するために」と題して,内視鏡機器の管理や内視鏡室で取り扱う備品や薬品の説明の他,医療スタッフの連携やリスクマネージメントについて解説され,II章は「受診者が満足する内視鏡検査を提供するために」と題して,内視鏡検査の概要や介助のコツ,患者への配慮や観察のポイントなどが記載されている.III章は「確実な内視鏡治療を援助するために」,IV章は「救命救急のために」と題して,さまざまな内視鏡治療の概要と使用する処置具の解説および介助のコツが述べられている.さらにV章は「保険について」と題して,内視鏡スタッフが知っておくべき保険点数が一覧表にしてまとめられている.
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