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書評「誰も教えてくれなかった診断学 患者の言葉から診断仮説をどう作るか」
上野 文昭
pp.1694
発行日 2008年10月25日
Published Date 2008/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403101501
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「臨床疫学」という言葉の響きから,いまだに何やら伝染病などを扱う学問と思い込んでいる読者はおられないだろうか.もしそうであれば,すべての臨床医がいつでも,どこでも,誰にでも必要な知識であることに早く気付いていただきたい.
このたび医学書院より上梓された『誰も教えてくれなかった診断学─患者の言葉から診断仮説をどう作るか』に目を通し,この認識が誤りでないことを再確認した.共著者の野口・福原両氏は評者の最も信頼する内科医である.二人とも北米での内科研修で得た優れた臨床技能を,さらに臨床疫学を学ぶことにより科学的に磨きをかけ,現在わが国の臨床・教育・研究の各分野で活躍中である.過剰検査が当たり前のわが国で,これまでほとんど学ぶ機会のなかった正統派診断学を,今ここで二人が教えてくれている.
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