Japanese
English
今月の症例
特異な形態を呈した出血性十二指腸GISTの1例
Hemorrhagic GIST of the Duodenum Presenting an Unusual Shape, Report of a Case
郷田 憲一
1
,
斉藤 彰一
1
,
池上 雅博
2
,
田尻 久雄
1,3
,
小林 克敏
4
,
三森 教雄
4
,
矢永 勝彦
4
,
名越 和夫
5
,
佐藤 寿一
5
Ken-ichi Goda
1
1東京慈恵会医科大学内視鏡科
2東京慈恵会医科大学病理
3東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科
4東京慈恵会医科大学外科
5名越クリニック
pp.1592-1595
発行日 2005年11月25日
Published Date 2005/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403100259
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〔症 例〕 59歳,男性.過去4年間に5回の2~3日間持続する多量の黒色便を認め,輸血も施行されていた.他院にて,繰り返し上・下部消化管を中心に精査されたが,出血源は不明であった.小腸出血が疑われ,2004年6月4日,当科にてカプセル内視鏡検査を施行した際,十二指腸に浮遊する新鮮血を認め,出血性病変の存在が疑われた.2004年6月30日,精査・加療目的にて当院外科入院となった.
〔上部消化管内視鏡所見〕 下十二指腸角より約3cm肛門側に,内腔に突出する隆起性病変を認めた.急峻な立ち上がりを呈する病変基部の上皮は,周囲の十二指腸粘膜と同様であり,明らかな境界はなかった(Fig. 1a).大小様々な類円形~不整形の多発潰瘍を伴っており,潰瘍底は,やや混濁した半透明の膜で被覆されていた(Fig. 1b).色素撒布像では,潰瘍部以外は絨毛様の粘膜で覆われていた(Fig. 1c).
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