今月の主題 免疫学の理解とその臨床
免疫機能の解説
肥満細胞とメディエーター
三田 晴久
1
1国立相模原病院臨床研究部
pp.456-459
発行日 1995年3月10日
Published Date 1995/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402910182
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ポイント
●肥満細胞から遊離されるケミカルメディエーターは,存在様式からヒスタミンに代表されるpreformedとアラキドン酸代謝産物やサイトカインなどのnewly generated mediatorに分けられる.また,作用様式から主に一次エフェクターとして働くもの,慢性炎症の誘導因子および酵素類に分けることもできる.
●ヒトの肥満細胞は中性プロテアーゼの種類と量をもとに大きく2種に分類でき,これらの間ではアラキドン酸代謝産物の生成量に相違がみられる.
●肥満細胞が生成するサイトカインが注目を集めているが,その種類や量,さらに生理的意義については不明の部分が多い.
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